映画人九条の会Mail No.4

2005.03.09発行
映画人九条の会事務局

目次

深い共感を呼んだ「3・3映画と憲法対談集会/黒木和雄VS小森陽一」!

黒木和雄監督と小森陽一事務局長

 映画人九条の会は2005年最初のイベントとして3月3日、東京・文京区民センターで行われた「映画人九条の会3・3映画と憲法対談集会/黒木和雄VS小森陽一/私にとって戦争とは」は、参加者に深い共感と呼んだ集会となりました。

 黒木和雄監督との対談に臨んだ九条の会事務局長の小森陽一さんは、「私にとって戦争とは、映画における戦争だった。それも“善いもの”と“悪いもの”に分けたエンターテインメントとしての“戦争”だった。黒木監督が描く戦争は、そういうものとはまったく違う」と語り、黒木監督は「私は少年時代、空襲に遭い、隣にいた同級生たちを助けることができなかった。それが私自身の深い負い目となり、そのことが『TOMORROW/明日』や『美しき夏キリシマ』『父と暮せば』を作らせた」と語りました。

 小森さんが「その負い目をなぞるように戦争映画を作ることは大変辛いことだと思いますが、それでも黒木監督が戦争の映画を作ろうとする、その理由はなんですか」と問うと、黒木監督は「私にそういう負い目を負わせた戦争というものに対する、怒りです」と静かに答えました。

 この「映画人九条の会3・3映画と憲法対談集会」は、約130名の参加でした。またこの対談集会の模様は、3月末発売のシネ・フロント誌334号に全文が掲載される予定です。映画人九条の会会員の皆様には、「映画人九条の会Mail」の次号と一緒に対談録を配布する予定です。

神山征二郎監督が「国際共同行動3・20中央集会」で決意表明!

 イラク戦争開始2周年に当たる3月20日は、世界各国でイラク戦争反対の国際共同行動が取り組まれますが、東京でも日比谷野外音楽堂で「国際共同行動3・20中央集会」が行われます。

 この中央集会に、映画人九条の会を代表して、映画『草の乱』の神山征二郎監督が決意表明を述べます。3月20日(日)13:30〜日比谷野外音楽堂です。集会終了後、銀座方面にデモ行進が行われます。会員の皆さん、ぜひご一緒に参加しませんか。

4月5日「マスコミ九条の会設立のつどい」!

 憲法改悪を阻止するにはマスメディアの役割は決定的に重要ですが、ジャーナリズムの喪失が言われ、マスメディアは権力側に追随する一方です。そうした中で4月5日、満を持して「マスコミ九条の会設立のつどい」が行われます。

 呼びかけ人には、石坂啓さん(漫画家)、内橋克人(経済評論家)、大谷昭宏(ジャーナリスト)、大橋巨泉(著述業)、桂敬一(立正大学文学部教授)、鎌田慧(ジャーナリスト)、川崎泰資(椙山女学園大学教授)、北村肇(「週刊金曜日」編集長)、小中陽太郎(作家)、斎藤貴男(ジャーナリスト)、ジェームス三木(脚本家)、辻井喬(詩人・作家)、鳥越俊太郎(ジャーナリスト)、中村梧郎(フォト・ジャーナリスト)、ばばこういち(放送ジャーナリスト)、原壽雄(ジャーナリスト)、山田和夫(映画評論家)ら、そうそうたるメンバーが名を連ねています。

 4月5日の集会では、石坂啓さん、大岡信さん(詩人)、ジェームス三木さん、俵義文さん(教科書ネット21)が発言し、桂敬一さんが「憲法九条とマスメディア」と題して講演します。

 私たちもこの集会にはぜひ参加したいと思っています。映画人九条の会の皆さんもぜひご参加ください。

日時・場所
4月5日(火)18:30〜文京シビック小ホール
参加費
500円
主催
マスコミ九条の会
東京都千代田区猿楽町1-4-8 松村ビル401 日本ジャーナリスト会議気付 マスコミ九条の会
FAX 03-3291-6478

【映画情報】

「九条を守ろう!映像プロジェクト」が「映像メッセージ」を製作中!(今春完成予定)
 「九条を守ろう!映像プロジェクト」が各地の九条の会講演会の模様や取り組み、呼びかけ人の方々とのインタビューなどで構成した「映像メッセージ」(45分予定)を製作中です。映画人九条の会も1口だけですが、制作基金を拠出することにしました。
問い合わせ先
九条を守ろう!映像プロジェクト TEL 03-3511-7031
ジャン・ユンカーマン監督が「映画日本国憲法」を制作!(まもなく完成)
 「チョムスキー9.11」のジャン・ユンカーマン監督(映画人九条の会会員)が、「映画日本国憲法」(90分予定)を製作中で、間もなく完成予定です。憲法が作成された時代背景から現在の国際情勢における役割まで、様々な方々が証言します。期待しましょう。
問い合わせ先
株式会社シグロ TEL 03-5343-3101
映画「父と暮せば」が3月5日からアンコール上映!(〜4月8日まで、岩波ホール)
 黒木和雄監督作品「父と暮せば」が、3月5日から4月8日まで、岩波ホールでアンコール上映されています。未見の方、この機会にぜひご覧ください。
問い合わせ先
岩波ホール TEL 03-3262-5252
映画「ベアテの贈りもの」は4月30日から岩波ホール
 日本国憲法の草案作成に参加し、「男女平等」の文言を書き加えるために奮闘したベアテ・シロタ・ゴードンを描いたドキュメンタリー映画「ベアテの贈りもの」(藤原智子監督)は、4月30日から岩波ホールでロードショーです。
映画「にがい涙の大地から」の上映会を企画しませんか。
 インドネシアの元「慰安婦」マルディエムの過酷な人生を描いた「Mardiyem 彼女の人生に起きたこと」をつくった海南友子監督が、第2作「にがい涙の大地から」を制作しました。この「にがい涙の大地から」は、日本軍が中国東北部の遺棄した化学兵器(70万発以上の毒ガス)による甚大な被害を描いたドキュメンタリー映画です。海南友子監督はこの映画の上映会を企画してくれることを求めています。以下にお問い合わせください。
問い合わせ先
海南友子オフィス TEL 03-3357-5140 E-mail: info@kanatomoko.jp

映画人九条の会会員794名に!

 映画人九条の会の会員数は、794名に達しています(3月9日現在)。目標の1000名まで、あと少しです。会員の皆さん、お知り合いの映画人、映画関係者、映画スタッフ、俳優さん、映画サークル、映画愛好者などの方々に、ぜひ映画人九条の会に入会するようお声をお掛けください。

 入会を希望される方がおられましたら、参加申し込みフォームよりお申し込みください。

会員の皆さんのメッセージをホームページにアップ!

 映画人九条の会入会に際して寄せていただいた皆様方のメッセージをアップしました

 印刷したものが欲しい方は、事務局にご連絡ください。

高畑監督の結成集会・記念講演録「戦争とアニメ映画」を同封します。

 昨年11月24日の映画人九条の会結成集会での、高畑勲監督の記念講演録「戦争とアニメ映画」を同封します。短い講演でしたが、すばらしい内容のお話でした。ぜひお読みください。


映画人九条の会事務局
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