第二次世界大戦の終結後、中国山西省に駐屯していた北支方面軍第一軍の将兵1万人は、武装解除を受けることなく、敵であった国民党の司令官に引き渡されました。世界の戦争史上、類をみないこの売軍行為は、戦犯逃れを目論む日本軍司令官と、共産軍の圧力を恐れた国民党司令官の密約によって引き起こされた一大スキャンダルでした。残留を余儀なくされた2600名余りの将兵は、戦後なお4年間も共産軍と戦い、550名が戦死するなど多くの悲劇を生みました。
映画「蟻の兵隊」は、北支方面軍第一軍の日本兵だった奥村和一さんが執念で戦争の軌跡をたどり、驚くべき残留の真相と戦争の実態を暴いた、優れたドキュメンタリーです。香港国際映画祭では、「人道に関する優秀映画賞」を受賞しました。
映画人九条の会は来る9月15日(金)、「蟻の兵隊」上映+池谷薫監督と山田朗さん(明治大学教授/「護憲派のための軍事入門」著者)の対談を計画しました。ぜひご参加ください。