1947年、憲法発布記念映画として、3本の映画が作られた。1本は自由民権をテーマに大映が製作を担当した「壮士劇場」(監督・稲垣浩)、もう1本が男女平等や女性の地位向上をテーマに松竹が製作を担当した「情炎」(監督・渋谷実)、そしてもう1本が戦争放棄をテーマに東宝が製作を担当したこの映画「戦争と平和」である。
夫の戦死の公報を受け再婚した妻のもとに、夫が復員してきたことから起こった二重結婚の悲劇を、ドラマと実写フィルム(『戦ふ兵隊』の一部)を使って構成。亀井文夫監督は劇映画未経験のため、山本薩夫監督との共同監督となった。
この映画は、1947年度キネ旬ベストテンの第2位に輝いている。平和憲法を守る大運動が求められている今、必見の映画である。
※ ビデオプロジェクター上映